ジンジャーをもっと深く知る 第2回 使い方で変わるジンジャー
生・加熱・乾燥の違いを、漢方とハーブから読み解く
生姜は、生で食べても、加熱しても、乾燥させても同じ——そう思っていませんか。
冷ややっこに添えるおろし生姜、
煮込み料理に入れる薄切り生姜、
粉末のジンジャーを使ったハーブティー。
どれも同じショウガという植物から作られていますが、
香りや辛味だけでなく、含まれる成分の構成も少しずつ異なります。
「生姜はからだを温める」
とひとくくりにされがちですが、
植物の働きを生かすには、何を使うかだけでなく、
どのような形で使うかにも目を向ける必要があります。
Gingerol
生姜の辛味をつくるジンゲロール
生の生姜を口にすると、
爽やかな香りのあとにピリッとした辛味を感じます。
この辛味に大きく関係する成分が、ジンゲロール類です。
ジンゲロールは、
生のショウガの根茎に多く含まれるフェノール性化合物です。
なかでも代表的な6-ジンゲロールは、
ジンジャーのさまざまな生理作用を研究するうえで
重要な成分として知られています。
生の生姜には水分が多く、
香りも比較的フレッシュです。
そのため、薬味として料理に添えると、
香りと辛味が味覚を刺激し、
食欲の落ちたときにも料理を食べやすくしてくれます。
夏のそうめん、
冷ややっこ、
蒸し鶏、
魚料理
どに生姜が使われてきたのは、
保存や衛生面だけでなく、
香りによって食欲を引き出すという
暮らしの知恵でもあったのでしょう。
Shogaol
加熱・乾燥によってショウガオールが増える
生姜を加熱したり乾燥させたりすると、
ジンゲロールの一部は脱水反応によってショウガオール類へ変化します。
ショウガオールは、
英語の「shogaol」に日本語の「ショウガ」が残っている、
少し面白い名前の成分です。
ジンゲロールよりも強い辛味を持ち、
乾燥ジンジャー特有の、
あとからじんわりと続く刺激に関係しています。
ただし、
「少し加熱すれば、すべてのジンゲロールがショウガオールに変わる」
という単純なものではありません。
加熱時間や温度、乾燥方法、保存状態などによって、
成分の変化は異なります。
家庭で生姜をさっと炒めたもの、
長時間煮込んだもの、
市販の乾燥ジンジャーパウダーは、
同じ状態ではないのです。
植物は、加工によって成分の量やバランスが変わります。
ここが、単一成分を一定量含む医薬品とは異なる、
ハーブや生薬のおもしろさでもあります。
Raw or Heated
生の生姜と乾燥生姜、どう使い分ける?
香りを楽しみたいときは生の生姜
生の生姜は、爽やかな香りを生かしたい料理に向いています。
おろして薬味にする、
千切りにして和え物に加える、
みじん切りにしてドレッシングに混ぜるなど、
加熱しすぎずに使うと、フレッシュな風味を楽しめます。
暑さで食欲が落ちているときや、
料理に軽い刺激を加えたいときにも使いやすいでしょう。
温かい料理には加熱した生姜
生の生姜は、爽やかな香りを生かしたい料理に向いています。
おろして薬味にする、
千切りにして和え物に加える、
みじん切りにしてドレッシングに混ぜるなど、
加熱しすぎずに使うと、フレッシュな風味を楽しめます。
暑さで食欲が落ちているときや、
料理に軽い刺激を加えたいときにも使いやすいでしょう。
手軽さなら乾燥ジンジャー
乾燥ジンジャーやジンジャーパウダーは、
保存しやすく、
飲み物や料理に少量加えられるのが利点です。
紅茶、豆乳、スープ、カレー、オートミールなどにも使えます。
ただし、水分が除かれている分、
同じスプーン1杯でも生の生姜より
成分や辛味が濃縮されています。
まずは少量から試してください。
Kampo
漢方の「生姜」と「乾姜」は何が違う?
ここで少し注意したいのが、
料理で使う生姜と、漢方で使われる生薬名です。
日本の漢方では、
「生姜」は単純に生のショウガを意味するとは限りません。
一般に生薬の生姜(ショウキョウ)は、
ショウガの根茎を乾燥させたものです。
一方、乾姜(カンキョウ)は、
ショウガの根茎を湯通しまたは蒸したものと定義されています。
加熱工程を経ることで、
生姜とは成分構成や漢方上の使われ方が異なります。
家庭で生のショウガを乾燥させただけのものを、
そのまま漢方の「乾姜」と呼ぶわけではありません。
「生姜=生」
「乾姜=乾燥」
という漢字の印象だけで覚えると、
混乱しやすいところです。
漢方では、
生姜も乾姜も単独の健康食品として考えるのではなく、
ほかの生薬と組み合わせて処方されます。
たとえば、生姜は葛根湯や六君子湯などに、
乾姜は大建中湯や小青竜湯などに配合されています。
同じショウガを基原としながら、
加工法によって異なる生薬として扱われているのです。
Herbs
ハーブティーと精油も同じではない
メディカルハーブとしてのジンジャーには、
ハーブティー、チンキ、精油などの形があります。
ハーブティーでは、
主にお湯に溶け出しやすい成分を取り入れます。
チンキでは、
水だけでなくアルコールにも溠ける成分を抽出できます。
精油は蒸留によって得られる揮発性成分が中心で、
ジンゲロールやショウガオールを
そのまま濃縮したものではありません。
つまり、ジンジャーティーを飲むことと、
ジンジャー精油の香りを嗅ぐことは、
同じ植物を使っていても、
からだに届く成分も使い方も異なります。
特に精油は、
料理用の生姜やハーブティーとは別物です。
原液を皮膚につけたり、
自己判断で飲用したりしないようにしましょう。
How to Use
「何に効くか」より「どう使うか」
植物のことを調べると、
つい「何に効くのか」を知りたくなります。
けれども、
生姜のように加工によって成分が変化する植物では、
「何を、どのような状態で、どれくらい使うか」
まで含めて考えることが大切です。
爽やかな香りが欲しいなら、
生の生姜を薬味として。
温かい料理になじませたいなら、
加熱して。
手軽にスパイシーな風味を加えたいなら、
乾燥ジンジャーを少量。
どれか一つが優れているのではなく、
その日の食事や体調に合う形を選ぶことが、
植物を上手に使うということです。
漢方とハーブは、
植物の「効能一覧」を暗記するためのものではありません。
植物の状態、
季節、
使う人の体質や暮らしを
組み合わせて考える知恵です。
同じジンジャーでも、
使い方によって香りも成分も役割も変わる。
その違いを知ると、
台所にある一片の生姜が、
少し違って見えてくるのではないでしょうか。
次回は、「温める」だけではないジンジャーの多様な働きを、
現在の研究でわかっていることと、
まだ可能性の段階にあることに分けてご紹介します。
Source
参考情報
欧州医薬品庁(EMA):Zingiberis rhizoma
https://www.ema.europa.eu/en/medicines/herbal/zingiberis-rhizoma
米国国立補完統合衛生センター(NCCIH):Ginger
https://www.nccih.nih.gov/health/ginger
ツムラ生薬辞典:乾姜
https://www.tsumura.co.jp/kampo-view/know/syouyaku/ka006.html
お急ぎの場合は電話窓口まで、
お気軽にお問い合わせください。
Access
BioGaia
| 住所 | 〒104-0061 東京都中央区銀座1丁目12番4号 N&E BLD. 6F |
|---|---|
| 営業時間 | 10:00~18:00 |
| 定休日 | 不定休 |
| 代表者名 | 東出 幸乃 |
特徴
サンプルテキストサンプルテキストサンプルテキストサンプルテキストサンプルテキスト
サンプルテキストサンプルテキストサンプルテキストサンプルテキストサンプルテキストサンプルテキストサンプルテキストサンプルテキストサンプルテキストサンプルテキストサンプルテキストサンプルテキストサンプルテキストサンプルテキストサンプルテキスト
Contact
お問い合わせ
Related
関連記事
-
2026.02.04手首の温活があなたの美と健康を守る! -
2026.05.21更年期の不安を軽減し、心身ともに健やかな毎日へ。 -
2026.08.15ジンジャーをもっと深く知る 第1回 ビオガイアのハーブライブラリー -
2026.08.29ジンジャーをもっと深く知る 第3回 ハーブの歴史を知るならビオガイア -
2026.01.16養生の考え方 | オンラインで漢方の相談をするならビオガイア -
2026.03.07食養生 -
2026.06.20魔女のハーブ「ウィッチヘーゼル」とは?海外で親しまれる10の使い方 -
2026.01.16ダイエットの目標 | オンラインで漢方の相談をするならビオガイア -
2026.01.16更年期の問題 | オンラインで漢方の相談をするならビオガイア -
2026.03.13「肝を守る、菜の花の力でデトックス」 -
2026.04.15未病に気づく。自分の体を大切にする第一歩。 -
2026.04.02自分にぴったりのハーブティーで、心と体のバランスを整えよう! -
2026.09.06お酢は飲むと健康にいい?酢ドリンクの正しい取り入れ方と注意点 -
2026.06.29夏のハーブ コリアンダー ハーブのことならビオガイア -
2026.02.28「漢方を取り入れた新しい花粉症対策で心も身体も快適に」